>Blog>読書のすすめ>プチ読書のすすめ(2024年10月)

国史教科書 第7版 検定合格 市販版 中学校社会用

著者:竹田恒泰

おすすめ度:★★★★★

昔から竹田恒泰さんが好きで、たまにYoutubeチャンネルも見ている。博学多才に加え、そこら辺の芸人より喋りが達者であり、頓知の効いた冗談がとても面白い。そして、この夏に兼ねてより自ら執筆・編集しておられた歴史の教科書が、第7版にてようやく文部科学省の教科書検定(中学歴史)に合格した。市販版としても販売もされているので早速購入して読んでみた。

市販版とはいえ中身は教科書版と同じであり、立派な歴史の教科書であるが、ただ史実を書くだけのつまらない教科書ではなく、その史実が起こった背景や面白い小ネタなども書かれており、大人の歴史の学び直しにも良い教科書。私が学生時代に勉強していなかっただけなのかもしれないが、先土器時代や縄文時代、弥生時代のことに関しての情報が結構豊富で、新しい発見が多かった。また、ただ単に読むだけではなく、テーマに沿ってディベートや新聞を作るような課題が設定されていて、学生たちが史実について自分なりに考えて答えを導くように工夫されている。ただ、竹田恒泰さんが執筆された教科書なので、竹田恒泰さんの思想が若干反映されているが、他の教科書では知ることができない史実も多く記載されているので良い教科書だと思う。

学生の頃と違って、嫌々教科書を読むわけではないし、テストがあるわけではないので、一般の著書のように楽しくスラスラ読める。歴史について学び直しをしたいという方にはめちゃくちゃおすすめ。

国史教科書 第7版 検定合格 市販版 中学校社会用

眠れなくなるほど面白い 図解 免疫力の話

著者:石原新菜

おすすめ度:★★★★☆

私は割と健康志向が高い方で、歳をとっても健康でいられるよう、定期的に運動したり、加工食品を食べないように心掛けている。煙草は吸ったことがないし、酒も飲み会以外では飲まない。そんな健康意識高い系の私が好きそうな本が Kindle Unlimited にあったので読んでみた。この本は、免疫力の基本的な仕組みと免疫力を上げるための方法とその効果を簡単に紹介している本。科学的根拠があるものなのかはわからないが、健康オタクの私からしてみればよく見る内容が書いてある。また、130ページ程なので若干内容は薄いが、普段、健康について考えることがない人は、一度読でみて自分の生活習慣を少し見直す時間を作ってみるといい。

この本のシリーズ「眠れなくなるほど面白いシリーズ」は、様々な分野の本が出版されており、どれも100ページちょっとと読みやすいので、暇つぶしにお勧め。

眠れなくなるほど面白い 図解 免疫力の話

動かしながらゼロから学ぶ Linuxカーネルの教科書

著者:末安泰三

おすすめ度:★★★☆☆

Linuxカーネルの歴史から基本的な仕組みについてまとめられている本。普段、カーネルをビルトしたり、モジュールをいじったりすることはないのだが、LPICなどでカーネルについて学習したので、復習も兼ねて読んでみた。

モジュール管理やタスクスケジューラ、仮想メモリ、コンテキストスイッチなどについて書かれており、基本的な仕組みについてはわかりやすく書かれている。ただ、サンプルプログラムを試しながら仕組みを理解するようになっているが、サンプルプログラムの解説がわかりにくいので後半は結構すっ飛ばした。LPICやLinuCの教本を持っている人があえてこの本を購入する必要はないと思うが、200ページ程度でささっと読めるので、Linuxを始めて触る人にはいいかもしれない。

動かしながらゼロから学ぶ Linuxカーネルの教科書

40代政党COO 日本大改革に挑む

著者 : 藤田文武

おすすめ度:★★★★☆

日本維新の会の幹事長を務める藤田文武代議士。メディア対応での受け答えがしっかりされおり、国会での質疑でも他野党のように嫌味がなく、建設的な議論をされていたので、好きになった議員。この著書は、藤田幹事長個人の主義主張が書かれているが、それより日本維新の会がどういった政党か、日本維新の会の目指す政治とは、ということが中心に書かれている。

「身を切る改革」というキャッチフレーズ。改革するなら、まずは政治家自身が自らを改革し、姿勢を示す。まず隗より始めよ、ということ。ここは橋下徹さんのときから一貫している。たまに、身を切る改革はもう古いし、身を切ってもそれほど財源は生まれない、と言われていたりするが、姿勢で示すというのは結構大切なことだと思う。日本維新の会はラグビー部だった方が多いようで、藤田幹事長も元ラガーマン。姿勢で示し、背中を見せるやり方は如何にも体育会系らしい。そして、体育会系だからこそ有言実行で事に当たる。日本維新の会は議員報酬をカットし、その一部を能登半島に寄付もしているそうだ。学校や給食費の無償化など大阪府政で行ってきた政策があるのも強みで、国政においても現役世代への投資の他、行政改革、減税、社会保障改革を訴えている。また、意味の分からない骨抜きの日本版ライドシェアの改革も推進しているので是非頑張ってほしい。

日本維新の会は、組織の足腰を強くし、長期に渡って繫栄できるよう経営という観点から、藤田幹事長が中期経営計画を発案。この中期経営計画によって計画的な行動戦略と目標を立て、地方に根差した地方組織を作るために全国統一地方選挙にも注力している。また、それぞれの地方支部が政策立案を競い合って切磋琢磨できる環境を作ったりと、他の政党にはない取り組みを行っているそうだ。その成果もあって、最近は地方議員が増え、鳥取にも維新の市議会議員が誕生した。因みに藤田幹事長が中期経営計画を馬場代表に提言したところ「面白そうやな、やろう」と即答されたらしい。こういったことはよくあるそうで、若手のアイデアをどんどん採用し、モチベーションを上げる。そういった馬場代表のマインドが結構好きだ。藤田幹事長が馬場代表を慕っていることは昔から有名で、あの温厚な藤田幹事長が、国会で馬場代表へのヤジがあまりにもひどいので、思わずキレてしまったこともある。この著書でも、馬場代表に対する思いが書かれていた。

また、温厚、謙虚且つ聡明なイメージの藤田幹事長だが、サラリーマン時代には主張が強く自信家でもあったので同僚とぶつかることもよくあったそうだ。また、ニュージーランドに留学した際は、アジア人に対する差別発言に怒って、学校側と対決し、納得いかずに退学したそうだ。他にも色々エピソードが書かれていたが、これまでのイメージとは違い、結構ユニークで面白い人だと感じた。

大阪万博のネガティブ報道もあってか今回の衆院選も苦戦気味の日本維新の会。そもそも万博は国家事業であるのにも関わらず、維新の好き嫌いで賛否が分かれている感が否めない。とにかく何事にも悲観的で足を引っ張りたがる人たち、ねじ曲がった正義感を押し付ける人たち、視聴率至上主義で正義のかけらもないマスメディア。ネガティブ志向な日本人の特徴がもろに出ている気がする。国を挙げての事業なので、自分は維新の好き嫌いとか関係なく応援しているし、絶対に万博に行く!まぁ、最近はネガティブ報道がなくなってきたが、この衆院選、維新は正念場だなぁ。

40代政党COO 日本大改革に挑む

令和ニッポン改造論

著者 : 玉木雄一郎

おすすめ度:★★★★☆

国民民主党党首の玉木雄一郎代議士の著書。玉木代表の主義主張は、いつ聞いてもわかりやすく、国民民主党も政策本位の政党なので結構好きだ。ただ、いつも玉木代表が全面に出ているせいか、玉木色が強く、他の議員がなかなか日の目を浴びない。弱小政党であるから仕方のないことなのかもしれないが、今回の衆院選は頑張ってほしい。

この著書は、玉木代表の掲げる改革案が書かれている。2019年発刊なので、変わっているところもあるだろうが、どんな主張をしていたのかを確認できる。一貫して主張しているものといえば、家計第一の経済政策と教育への建設国債による投資。元大蔵・財務官僚なので、現実的な財源の確保もセットで考えられており、経済政策通でもあるので、ここらへんについては他の政党より強いといつも感じている。後、玉木代表の実家が農家であったこともあり、農業政策にも力を入れている。食料安全保障として憲法に明記すべきとも書かれていた。ただ、農地改革による企業型の大規模農業については反対のようだ。今ある家族経営型の農業形態で、所得補償をするなど安心して稼げる農業にするための施策が必要とのこと。まぁ、どっちがいいのかはよくわからんが、とにかく一次産業について問題意識を持っておられる。個人的にも農家の方を応援しているので是非頑張ってほしい。

一方で「ダイバーシティ(多様性)」のゴリ押しだけはちょっと気になる。「多様性」というのは聞こえはいいが、「多様性」という言葉を使えば何でも認められる世の中になるのだけはごめんだ。この言葉は何かと理由を付けるのにうってつけの非常に便利な言葉である。しかし、やはり慣習や土着の文化を壊すような多様性は受け入れられない。LGBTの活動もなんかイデオロギー体質で苦手だ。活動なので勝手にすればいいのだが、理解を深める目的というより、LGBTであることがある種のブランド、ファッション、価値ある人間として推進しているように感じるてしまう。内面のことなのでもっとセンシティブに取り扱うべき。特に、この手のテーマは多感である子どもの生育期に対してはより慎重にならなければならないと思う。それに大抵の大人は今どきLGBTの人がいようと何とも思わない。普通に接するだけだ。差別的な扱いをした人がいたときに厳しく対処すればいいだけの話である。まぁ、でも玉木代表はリアリストなので、最近は移民の受け入れ方にも疑問を呈していたりと、ちゃんと本質を見極める方だと思う。

今回の衆院選では、これまで地道に政策を訴え続けてきた成果もあり、結構目立ってきている。あまり選挙区に候補者を立てられてはいないが比例票でそこそこ議席を伸ばせるっぽい。単独で法案を出せる21議席が目標とのことなので、何とか頑張って議席を獲得してほしい。

令和ニッポン改造論

記事を読んでいただきありがとうございました。

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