>学習>金融・経済>【金融・経済】金本位制から基軸通貨米ドルまで流れと米ドルの強さ

金本位制

金本位制度とは、国の紙幣価値を金に裏付け、中央銀行が保有する金の量に応じて紙幣を発行する通貨制度のことで、1816年にイギリスで開始された。しかし、1933年には世界恐慌などの影響で人々が金の確保に奔走し、通貨が足りなくなる状況に陥る。そこで、アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領がドルの流出を阻止するため、金本位制度を停止。

金ドル本位制(ブレトンウッズ体制)

金本位制度を停止は、ー時的な措置だったが、1944年に45カ国が参加した連合国通貨金融会議で締結されたブレトンウッズ協定に基づき、1945年から金ドル本位制(ブレトンウッズ体制)が始まる。これにより、金1オンス=35米ドルと定められた。これまで、どの通貨も金と交換できていたのが、ここでドルをベースにしてやり取りするドル基軸の仕組みができる。この時点では固定相場制で、当時は1ドルは360円。しかし、固定相場制では限界がある。兌換紙幣は、金との交換を保証するものである。そのため、保有する金以上に、紙幣を発行することは、金と交換できない紙幣があることを意味し、兌換紙幣としては成立しない。

管理通貨制度と変動相場制

世界経済の規模が大きくなればなるほど、米ドルも多く必要となってくるが、金の埋蔵量・産出量には限りがあるため、紙幣発行にも限界ある。そのため、1971年にはアメリカの金保有不足に陥り、ニクソンショックにより金ドル本位制を辞め、中央銀行が通貨供給量をコントールする管理通貨制度が導入され、これに続いて値動きを管理せずに市場に任せる変動する変動相場制が導入される(日本は1973年に導入)。変動相場制は、需要と供給に基づいて通貨の価値が決まる。簡単な理屈としては、円を欲しい人が増えれば円の価値が上がり円高となり、他の外貨が欲しいとう人が増えれば円の価値は下がり円安となる。現在、世界には約160の通貨があるが、ユーロ圏と11カ国が変動相場制を採用しており、それ以外の国は資本流出を抑えるため、積極的に介入を行ったり、固定相場制を導入したりしている。

米ドルの強さ

金ドル本位制ではなくなったが、その名残で、ドルは金と同じような価値がある通貨という認識があり、こうした歴史的背景から現在も貿易では、ドルが中心に回っており、これがドルに対する信用を生み、米ドルの強さの要因の1つとなっている。つまり、各国は貿易によって基軸通貨である米ドルを稼ぐことが重要となっている。

もう1つ考えられる理由は、単純にアメリカ経済が魅力的であるから。アメリカは世界最大の消費国で、世界から大量のモノやサービスを輸入し、消費している。逆に言えば、毎年、輸入する際に膨大なドルを各国に支払っており、毎年貿易赤字となっている。一方で、アメリカには、魅力的な金融市場があり、金利も高いため、各国は輸出して得た米ドルを米国債の購入などに充てている。また、企業についても競争力のある強い企業が多く、株式市場においても米国株への資金流入が顕著である。

国債は、償還日に元本と同時に利子も支払われる。従って、償還日に必ず返ってくるという信用度と元本に加わる利率が高いほど魅力的であるが、アメリカ政府に対する信用(アメリカ経済が破綻しないという信用)が高い、即ちドルに対する信用が高く、利率も高水準であるため、膨大なお金がアメリ力に集まる仕組みができている。日本においても1兆1350億ドルの米国債を保有しており、世界最大の米国債保有国である(2位英国:8070億ドル、3位中国:7500億ドル)

これらを簡単にまとめると、貿易赤字によりアメリカから米ドルが流出するが、魅力的な米国債・米国株が買われることによって米ドルが流入してくる、という米ドルが循環するシステムが構築されており、これが米ドルが強い理由の1つとなっている。

記事を読んでいただきありがとうございました。

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